平成28年7月20日~27日まで、来日中のパムッカレ大学(トルコ)、カタロニア工科大学(スペイン)の学生や本学の留学生も加えた計36名の学生が参加する、繊維分野の短期プログラムKIT Holistic Textile Summer School 2016が開催されました。
前半は、今年で12回目となる嶺南大学(韓国)、東華大学(中国)と本学との繊維分野の交流プログラム「YKDシンポジウム」を兼ねて実施され、日中韓の教授陣による講演、参加者によるポスター発表のほか、東洋紡株式会社の研究施設を訪問し、最先端の設備を見学しました。また、本学の繊維学系(先端ファイブロ科学専攻、バイオベースマテリアル学専攻)の12の研究室公開と3つの講義も行われ、本学が誇る繊維研究の幅広い分野が紹介されました。
後半からは香港理工大学の学部生も加え、NPO法人北近畿みらいのご協力により、1泊2日の京都北部ツアーが実施され、綾部市のグンゼ株式会社や京丹後市の丹後ちりめんの織元「たゆう」といった、地域に根付いた繊維業の企業を訪問したほか、繭から生糸を取り出し、糸になり、布になり、染められ、衣服として市場に到達するまでの一連の流れを学ぶ染色体験も行い、近代日本の繊維産業を基幹とした発展の歴史を学ぶ機会ともなりました。参加者全員で宿泊した京丹後キャンパスでは、日本のカレーを協力して作り、大いに盛り上がりました。
最終日には、参加学生が多国籍からなるチームに分かれて「『京都繊維アカデミックツアー』を企画する」というテーマでプレゼンテーションを行いました。参加学生からはこのプログラムで学んだことの感想や、新たな提案が発表されたほか、繊維に関する学習のみならず、食や風景といった日本の文化に触れられたことの楽しさや、異なる文化を持った学生が共同で取り組む作業の面白さが語られ、次年度のプログラムに向けて期待の声が寄せられました。